イエレンの発言に関して

米国では最近になってイエレン辺りがいろいろ言ってるみたいだが、そんなことははじめからわかっていたこと(笑)
それにしても量的緩和時、日銀に対して「量的緩和の規模が足りない」なんていっていたネット界隈の人たちは
今、イエレンをどう思っているんだろうな。自分たちが当時正しいことを言っていたと思っているのなら
彼女を批判してもいいと思うし、逆に彼女の言が正しいと思うのであれば、当時の自分たちを自己批判すべきだと思うな。


いずれにせよ、彼女の発言は「時間軸効果はあったけど、ベースマネーを増加させたこと自体にはあんまり効果はなかった」とする日銀自身の評価にそったもの、という認識がないと読み間違えると思う。
中央銀行のボードメンバーが他国の中央銀行の政策を批判することなんてありえると思う?
そんなことしたら下手すりゃ戦争だよ。だから普通は相手国の言い分をそのまま繰り返すんだ。
(それが外交上の儀礼でもある。相手国の見解にあえて違う解釈を与える必要はないだろう。)


逆に考えてみれば白川さんも12月の利下げの際に「米国のは量的緩和じゃない」っていっていただろ。
あれも米国の利下げの際に(匿名であったが)米当局者の「量的緩和とは違う」という発言がベースになっている。
今回のバーナンキ発言で裏もとれた。
各国中央銀行はちゃんと意見交換していると思った方がいい。
その上で白川さんもイエレンさんもバーナンキさんも発言しているはずで、イエレンのあの発言は(非公式ながらも)
日銀の量的緩和の評価であるし、12月の白川さんの発言も自己防衛ではなくてFRBの見解と見るべきだったのである。


そう考えてみると、上で「日米両国の金融政策が似ている」と書いたけど、これは別に偶然じゃないということだ。