「三次元」の次は「四次元」でしょ。

ということで、次回会合で出される追加緩和策は、基本的には現在の延長線上でしょう。
もっとも、国債購入でもETF購入でもマイナス金利でも批判を受けつつある昨今、この三次元の方針を引っ込めるわけにはいかないのなら
「調整」するしかないでしょう。
すなわち「弾力化」が本線じゃないのかなあ、と思います。


CPIの目標も達成時期を後ズレさせて「弾力化」、国債購入枠やETF購入枠も幅を持たせて「弾力化」、マイナス金利も適用範囲を適宜変えていって「弾力化」。
そうやってある意味「曖昧模糊」としながらも、新しい「措置」はやりました、として「頑張っている感」を出しておく。
そんな感じじゃないのかな、と思います。




ん、これじゃ「三次元緩和」のままで「四次元」じゃないって?
これからの緩和は「四次元ポケット」的な運営になるのです。
ボードがのび太くんみたいに「国会でいじめられたよー」とか「官邸から圧力かけられたよー」とか、折に触れてドラえもんな執行部に泣きついて
ドラえもんからは「のび太くんは仕方ないなあ」とか言われながら「四次元ポケット」から新たな緩和策が捻り出されてくるんです。
出てくるパッケージ自体は、別に目新しくないものの組み合わせなんでしょうけど、そのあたりは仕方のないところ。
毎週の放送でも、ドラえもんの出してくる「ひみつ道具」は様々なものが出てきますけど、下手したらこれまで使ってきた道具の
焼き直しだったり、組み合わせだったりしたじゃないですか。


むしろ、執行部とオペ当局の自由度が増す分、手の内が見にくくなり、これまでより手ごわくなるかもですね。
執行部とオペ当局が強くなりボードの存在感が薄れる傾向は、この前のマイナス金利導入時点でも見て取れましたが
今後はその傾向が一層強まり、ボードはレイムダック化が進むのではないかと思います。

「総括的な検証」って(藁

ということで最近話題の「総括的な検証」について、ちょっと書いてみようかと思います。
まあ、書くまでもなくダイジェストは総裁自らネタ出ししてくださっておられるので追加する必要もないと思うのですが、それはそれとして。


ま、たまに、会社の業績が上手くいかなかったりする時期に、よく経営陣が「今のやり方を総括してくれ」とか言い出したりするじゃないですか。
今回のケースはまさにそれと考えればしっくりします。


とすれば、こいつに対する執行部の回答も、大筋は分かるというものです。
そうです、基本的には「現状維持」です。
考えてもみてください、飲み会で上司に「今日は無礼講だから」とか言われつつ、「今のうちのやり方、どう?」なんて聞かれて
「待ってました!」とばかりに会社批判するサラリーマンが居りますかいな。


確かに今の黒田日銀の政策は、目標を達成していない。それは事実。
だからと言って、これまでの政策を批判的にあげつらうことなどできるはずもない。
ということで、基本的には「今の政策は方針としてはうまくいっているんだけど、外部的な要因で遅れが出てるだけなんですよ」みたいな格好にして
ボードをヨイショしないと仕方ない。
もちろん、ヨイショだけだとあまりにも見え見えなので、ちょっとした改善策を加えて「公平に評価してるんですよ」という感じを出してみる、という
味付けは必要でしょうけど。



書き方忘れた(笑)

いやあ、たまにはblogも書かんとね、とか思いつつ、もう一年以上経ってます(汗)
これじゃいかんということで、編集画面に向かったんですが、見出しの付け方から
思い切り忘れていたり。


まあ、そんなこんなで、最近はtwitterでつぶやく機会すら減少気味です。
でも前々から申し上げているように「金融政策をネタに笑いを取るblog」は
本家本元にあそこまでやられると存在価値がなくなるので、休業状態なのも
仕方ないところです(言い訳)



経済指標はアートである

ついでなので、最近話題が増えてきている日本のCPIの基準改定について。




正直、個人的には経済指標はかなり恣意的なところがあると思っています。
特に日本のCPIは純粋な技術的な話ではなく、政治マターとして考えるべきだと思います。
えげつないようですが、そう思わないとわからないような過去がありましたよね。。。




ただ、今回は、関係者のベクトルが同じような方向を向いていそうなんですよ。
その辺りは救いではありますが、これまでとは違う方向なので色々あるんでしょうね。。。
#最近出てきている様々な報道はそういった観点から覗いてみると
#個人的には納得感が出てくるんですけど。。。




とはいえ、まだ1年近く先の話だし、その間には
自民党総裁選をはじめ、それなりに色々あるので、あまり決め打ちするのは
いけないとは思うんですけどね。




以上、ちと妄想チックな話をオブラートに包んで書いてみました。

例年通りな気がします

あ、そうそう、今更ですがこの前のFOMCの雑感でも、とか思ったのですが、
考えるまでもなく、今回の会合で何か出てくるわけもなく、単純に次を待つしかないですな。
ただまあ、中国もきな臭くなってますし、欧州はあの体たらくだし、
いくらタカ派の勢力が強くなったFRBといえど、このままでは利上げは難しいかもしれませんね。
せめて物価がもう少し上がって前年比2%近くまできてくれればいいんですけど。


個人的には、今年も例年通り、秋以降、利上げモードは先送りされるような気がしてます。
確かに雇用は強いんですけど、逆に言えばそれだけなんでね。
まるで昔の日本みたいに、様々な経済指標が改善しても、結局物価が動いてくれないし、
海外経済は心配だし、結局正常化は先延ばし、とか言ってるうちに景気自体が踊り場を迎える、
というような感じになりそうでね。



生存確認

というわけで、さすがに年1回は書いておこうということで(汗)
いやまあ、最近は本業というか雑用が超忙しいので、twitterすらつぶやけてないことも多いですが
一応、まだ生きているんですよ。。。




まあ、当分、BOJは笑点メンバーで頑張っておられるので、うちんちみたいな
金融政策ネタで笑いを狙うサイトは開店休業せざるを得無い今日この頃なのですよ。
まさか、こんなニッチなゾーンを本家が付いてくるとは予想外でした。。。



追記

先ほど、Twitterで呟いてしまったので、一応ここにも追記しておきます。
個人的には、今回の緩和により、消費税増税の可能性は以前よりも低くなったと思います。
というのも、12月と想定される消費税増税の決断時期までの1ヶ月の間に
株価が下がってしまったらどうなるか、ということです。
そりゃ、それまでの間、当局側はなんとかして株価を支えたいわけですが
そういうことは得てして失敗するわけでして。。。


そんな時、これに対抗する札を相当切ってしまった当局としては
官邸側にくすぶっていると思われる「消費税増税見送り論」に対応できそうもない気がするんですよね。


いやまあ、まさか財務官僚のみなさんがそんなシナリオを織り込んでいないとも思えないので
あくまでも可能性ではあるのですが、少し気になるのです。