FOMCの読み方

日本では「国債買い取りに向かって一歩前進」みたいな言い回しが多かったけど
やっぱりあれは「ノーサンキュー」なんじゃないのかなあ、と思います。


だってよく考えてみれば、他の資産と違ってもともと国債をNY連銀は買ってるんだし、
法制上の垣根は小さいはずなんです。
それをもったいぶって何ヶ月も「買う準備がある」だの何だの、あまりにも遅すぎますよね。
勢い余って「国債だって買うよー」と言ってみたものの、別に国債市場は機能不全になってないどころか
あっちじゃ「債券バブル」っぽいコメントが散乱してるし、何よりも「量的緩和じゃない」と云った手前、
大量の国債買い切りに持ち込んで、マネタリーベースの勝負にしたくないのでしょう。


そう考えてみると、やっぱり日本の「一歩前進」は正しくなくて、トレジャリー市場が
FOMC受けて大幅に金利上昇した、という反応が正しいのだと思うのです。




でもね。個人的にはここまでは読めていたんですけど、ラッカーさんの反対票までは
読めていなかったりして(汗)
まさかFRBのボードメンバーにベースマネー拡大路線論者がいるとは思わなかった(うーむ)


まあ、バーナンキ自身もかつては日本に対して「もっと国債買え」と言ってましたから
いつの日かラッカー氏の策が取り入れられる可能性はあるとは思うのですが、今の段階では
その可能性は小さく見積もっておきます。