国債の日銀引き受けを萌えで解釈してみる試み(準備編)

ということで超久々に「萌える金融政策」ネタ。
や、「日銀引き受け」なんて新しいタームが出てきましたからね。
#とかいいつつこの前書いたのは1年以上前なんですけどね(激汗)




そんなわけで今回のお題は日銀引き受けです。
まず、日銀引き受けの仕組みを簡単に復習しておきましょう。
これは文字通り「中央銀行が政府の発行する国債を直接引き受ける」ってことでOKです。
政府は国債を発行し、中央銀行に持って行きます。中央銀行はその国債に見合った額の通貨を発行して政府に渡し、国債をもらいます。


こいつのメリットは「国債を市中消化しなくて良い」「インフレにすることが出来る」ということです。
デフレだと騒いでる今日このごろ、とってもいいことのように聞こえます。
もちろんデメリットもあります。それは「財政規律が損なわれる」ということです。
あー、こっちは分かりにくいですね。簡単に説明すると、マーケットを通さない国債発行を認めてしまうと、歯止めが掛からなくなってくるんですね。まるでお小遣いの前借りをお母さんにおねだりする子供みたいに。
その結果、国家財政は悪化していって、インフレもひどくなっていく、という歴史を持つ国は結構あります。戦前の日本もそうでした。


ということで今は、「財政法」という法律で原則禁止とされています。
正確には「国会の議決された範囲内ならOK」となってます。
国会が「引き受けろ!」と命じて初めて中央銀行は引き受けられる、という歯止めを置いているんですね。



国債の日銀引き受けを萌えで解釈してみる試み(本編)

さて今回のお題、「国債の日銀引き受け」。どう料理してみましょうか。
この数日、色々考えていましたが、うまいこと整いました。
一番旬な話題は、一番旬なネタで勝負する!
そう、
国債の日銀引き受けを「魔法少女まどか☆マギカ」で解釈してみる試みです(自爆)
あ、そこ、呆れないように。俺も思いついたとき、呆れましたけど。
というか、今回はここを訪れる読者さんの過半数を置いてきぼりにさせる自信があります(激汗)
だって今回の元ネタは深夜アニメですからねえ。
でもうちんちを訪れる読者の約3割、深夜アニメには詳しくても金融政策論には詳しくない、要するに「おたくなみなさま」向けということでよろしくです。




さて、ここからが本題。このスキームを「まどか☆マギカ」で解釈してみましょう。


登場人物は国会と中央銀行です。
まず国会が「国債を引き受けてよ」と中央銀行にお願い(というか命令)します。そして中央銀行は通貨を発行して国債を貰うんでしたよね。
これを「まどか☆マギカ」の世界観に当てはめると、


国会「ぼくと契約して(国債を市中消化させずインフレに持っていく)魔法少女になってほしいんだ」


ってことなんですよ(マテ
うわあ、「国権の最高機関」たる国会をキュゥべえになぞらえてしまった(激汗)




でもまあ、こうして国債を引き受け、魔法少女となった中央銀行(笑)の動きは「まどか☆マギカ」の世界観によく合うんですよ。
魔法少女となった中央銀行は「国債引き受け」という魔法でデフレという魔女に対抗する強力な武器を手に入れます。
その代わり「財政規律が悪化」する、つまりは「ソウルジェムが濁る」んですね。


魔法を使うたびにデフレという魔女は攻撃を受けます。そのうち魔女を倒す(=デフレ脱却)ことも出来るでしょう。
しかし「まどか☆マギカ」の世界ではソウルジェムが濁ると魔法少女は魔女になってしまいます。
そう、財政規律が失われ、歯止めがかからなくなると、中央銀行は際限なく国債を引き受け、インフレを撒き散らす魔女になってしまうのです。




ね、こう考えてみると、結構分かりやすくはないですか?
#いやまあ、「まどか☆マギカ」知らない人は置いてきぼりなんですけどね。。。




以上、「日銀の国債引き受けを『まどか☆マギカ』で解釈する試み」でした。
えー、リフレ派のひとたちをおもいっきり敵に回してしまった気がしますが、シャレなので許してください。ごめんなさい。



追記

一応、私の立ち位置を説明しておくと、もともとリフレ派ではないので、国債引き受けには反対の立場ではあります。
国債引き受けがインフレにすることは否定しませんし、深刻なデフレ環境下、インフレにするための手段として国債引き受けがあることは認めます。
しかし、過去の歴史を見てみると、政治側が国債引き受けを際限なく求めてしまい、ハイパーインフレになってしまう危険性を排除できるとは考えていません。非常に危険な「劇薬」、最後の手段なので、どうしても使う必要があるのであれば、少なくとも国権の最高機関たる国会の議決を必要とするべき、と私は考えます。