おたくな業界も世の流れに沿って動いている(多分)

以前、木村さんところのオタク市場ネタに反応したらフォロー記事に取り上げていただいたようなので、お返しに。


木村さんは「オタクが子供を持った瞬間にオタクから卒業するとしたら、オタク・マーケットは大崩壊です(^^;)」とおっしゃっているけど、そこまでは無理に考えなくても大丈夫です。


確かにオタクが結婚や出産を経験するとそれまでの趣味から「卒業」してしまうケースは多々あります。そもそも独身時代は「お小遣い=お給料全額」でもよかった貴族な方々も、「子育てのためにお小遣いを制限されてしまう」ので大打撃のように思えてしまう。


とはいえこういうのって、オタク市場に限らず、他の市場においてもよく見られるケースだと思うのですよ。しかし、嗜好なんてそう変わらない。や、確かに「年取って和食の方が好きになった」というひとも多いと思うんだけど(笑)


団塊の世代にとって「懐メロ」とは演歌ではなくグループサウンズだったりするように、まんがを読んで育った世代はちゃんとおとなになっても読み続けたりするものです。
#だから「いい大人が電車の中でまんが雑誌を読んでいる」って批判されることも珍しくなくなったわけではあるのだが。


ただ、ライフサイクルが変わるので出費額とは変わってくるんですけどね。そう考えるとオタク市場もマクロ的にみれば人口構成の変遷と無関係ではないはずなんです。
そう考えていくとき、以前のエントリで私が述べた「オタクな市場をリードしてきた団塊ジュニアが30歳代に突入し、市場も成熟期を迎えている気がしている」という見方が出来てくると思ってます。


(補足)
もちろん、経営学でいうところの「プロダクト・ライフサイクル」という考え方から考察してもいいと思う。
なお「プロダクト・ライフサイクル」の分かりやすい説明はこちら
#偶然にも(笑)NRIさんとこがヒットしたのでご紹介。


こっちの方から考察しても「オタク市場は成熟期(以降)」という見解を取ることは出来るだろう。
#木村さんがご紹介されていた「周辺領域・別館」さんの考察はこういった視点から見ることが出来て興味深いと思います。