俺も理解できない(汗)

「お金について考えたこと」さんの「正直言うと、理解できない」に反応。
俺も一連の報道には疑問を持っています。


まだ「政治家の年金未納問題」は分かるのよ。そもそも国から歳費をもらっておいて、年金保険料を天引きしていない点でどうかと思うし。制度がおかしかったら変えればよい、またその権限を有する立法府の人間が「訳わかんない」では困るわけで。


でも「不適切な年金保険料の使い道」には仰るとおり全体の運用資産から考えた収益率的な捉え方をしたものがなかったような気がするし、中にはそもそも複数年契約をしていないことが問題のようなシステム周りの随意契約のこととか単に「社会保険庁を叩きたいだけじゃないか」のような報道があったのも事実だと思う。
そもそも「適切/不適切」で区分するなら、年金制度の維持・運営にかかる経費は年金保険料から支出するのが筋であると考えられるので社会保険庁職員の給与は全て年金保険料から支出すべきであると思うが、実際には一般会計から出ているんじゃなかったっけ(うろ覚え)
#誰かフォローしてください(ぺこり)


日本株の運用損」も仰るとおり。
もっとも90年代後半にPKOとか言っては株を買わせようとしたのは政治家だったんだが(汗)
それにあれだけ図体の大きいファンドだと、パッシブ運用が基本となるし、極端に特徴的な(=リスクの大きい)アクティブ運用は出来ないので、そんなに負けている印象はないんだけどね。個人的には(財投債の問題もあって)他の年金ファンドに対して国内債券の運用比率が大きいことが今後どのように影響するか、そちらの方が気になります。
もっとも、そこら辺に関しては年金負債(=将来の年金支給額)にマッチングするように債券中心で運用すべき、との考え方もあるので一概に間違っているとは言い切れないんだけどね。
いずれにせよ年金運用を分析する際に大事なのは「アセットアロケーションをどうしてきたのか(そしてこれからどうするのか)」であって含み損や実現損はそんなに大きな問題ではないと思うんですが、マスコミ的にはそちらの方が分かりやすいのかもしれないですね。


なお年金基金運用基金のHPにはちゃんと運用報告について詳しく開示してあるし、一部では報道もされているのだが、俺たちみたいな「市場関係者」しかちゃんと見ようとしないのか、あんまり話題にならないんだよね。
#年金基金運用基金は運用情報の開示という面では国内でも有数の透明性を誇っている機関だと思います。