じゃなんでハードルがあがったのか。

上記に関連して「東78系統」さんからのトラックバックを頂いたので答えてみる。

なぜスタートラインにすら簡単に立てない状況があるのか。その理由・原因はわからない。

とのことだが、これに関しては社会人としてちゃんと正面から向き合うべきだからだ。とはいうものの、以下の文章はあまりに当たり前すぎる議論を淡々と進めていくだけなので「だからなんなんだよ」と言われても困ってしまうのだが。。。


まずうちの業界に限って考えてみよう。
資産運用業界ではどんどん金融技術が発展した結果、第1線のプレイヤーに求められる基礎能力のハードルが上がってしまったのだ。
例えば運用理論に関して言えば昔は大学教養レベルの数学知識で十分だっただが、現在では理工系の修士レベルを要求するようになってきたのだ。


でもこれはうちの業界に関することなので他業界には当たらない。じゃ何で他業界でもそうなるのか。
もうこれは「バブル期と違い、現在は新卒採用における需給環境がタイトだから」と一般論でまとめてしまうしかないだろう。


そりゃまぁ、「生産現場では生産能力の向上や海外移転等で国内の労働需要が減少した」とか「そもそもリストラで人減らしを進めてきたのに新卒なんかとれるか」とか「団塊の世代やバブル入社組を多く抱え込んでいるので若い世代を取る余裕がない」とか「中途採用の即戦力が取れる時代になったので新卒を採って人材育成コストをかけたくない」とか原因はいろいろあるんだろうけど、結局のところ「経営側は新規に人を取りたがらない」ってことなんだろうな、きっと。
もっとも長年に渡って新卒採用が見送られた結果、さまざまな弊害が出ている現場も多いのだが(汗)


企業側にたくさん新卒を採る意欲がないんだとすれば、当然学生側が売り込みを掛けるしかないわけでして。そうなると一番手っ取り早いのは「資格取得」でしょう。
その結果、面接会場には修士だのTOEIC800だの留学経験だのあふれてしまうことになる。もちろん会計士補もいるんだろうなぁ。。。


もちろん、最終的には企業側の採用予定人数と学生側の就職希望人数との相対比較になるわけでして、その結果現在は「相対的に買い手市場」という結果となっているんだと思われます。


ま、あと学生側からは「資格で切らずにちゃんと俺たち自身を評価してくれ」というもっともな意見もあると思うのだが、企業側から言わせてもらえばそれってコストかかるんだわ。センター試験で「足切り」するのと一緒。「面接してくれたら良さが分かってもらえる」といわれてもこっちは面接官のお給料のことも考えないといけないので限界があるんだわ。インターン制度も同様。あれは非常にコストがかかる。


・・・うーん、面白くない結論になってしまった。
ま、転職経験を持つ先輩からのアドバイスとしては「最終的にどういう風になりたいのかキャリアパスを設定して、そこから逆算していきながら必要なキャリアを一歩一歩確立していくつもりで頑張ってください」というぐらいでしょうか。
や、俺も転職しながら現在のキャリアを確立していったものでね。
#もっともうちの業界は人材の流動性が高いので出来たことだとは思うけどね。