今は『失われた10年』のどの辺りに居るのか

いやまあ、米国経済のことを考えていたら、ふと思いついたのでメモ。




昔々、「米国は『失われた10年』を繰り返さない」とか仰っていたえらいひとがいたそうです。
まあ、その後どうなっているかはご覧の通りの訳ですが(笑)




リーマンショックから3年が過ぎて、当然のごとく、実質ゼロ金利から脱出できないまま
2012年を迎えた訳ですが、現在の状況ってどの辺りに居ると考えれば良いのでしょうか。




正直、あまりよく分かっていないところもあるのですが、とりあえず金融機関が即死する状況では
なくなった、と考えると、まず2002年は越えたような気がします。
とすると、今は2003年、「グローバルデフレ」と言われてたあの暗い時期でしょうかねえ。




よくよく考えてみると、日本経済は2002年から反転を始めていました。
そのことを今の米国経済に当てはめてみるとよく当たりそうな気がするのです。




多分、米国経済は2011年に最悪期を脱したような気がします。
しかし、そのことは、そのあとの順調な回復を意味するのではないでしょう。
日本がそうであったように、米国経済も、当面は数四半期は改善が続いても
雇用・賃金が伸びないまま、消費が落ち込んで踊り場を迎える、そんな感じで
だらだらとした回復を続けるのではないかな、と思っています。




こうなると金融政策は出口どころではなくなって、量的緩和の拡大に追い込まれ
ある程度の線で政治と折り合った後は、当面その状況を続けていくことになるのでしょう。
そう、今現在のように「QE3はないけど、当面は現状維持」ということになるのではないかと思います。




あの時の日本同様、ドル安が進めば徐々に出口が近づいてくると思います。
しかし、ユーロがあのていたらくでは、今後ドル安を続けるのは難しく、
米国はドル高となって外需の伸びが止まり、結局景気回復も足踏みするような気がします。