不胎化とか非不胎化とかどうでもいい

というわけで介入である。
一応、初戦としてはタイミング、規模共に見事ともいえよう。
あとちょっと驚いたのが、今回の介入は、日銀が直接EBSを叩いた、との牛さん熊さんブログの記事である。
介入も電子取引になるとは、時代も変わるものである(うんうん)




それにしても今回の介入で呆れたことが2つ。
一つは官房長官の会見で水準に関して述べていること。
自分たちで防衛ラインをばらすだなんてありえない。経済音痴にもホドがある。
菅内閣は、これまでも「注視する」を連発したり、主要国との交渉状況を明かしたり、
とにかく不用意な発言が多かったが、ここにきて「また」である。
正直、介入以前の話で、これから先は、経済関係の話題については「ノーコメント」で押し通すよう、
箝口令をひいておくことをおすすめしておきたいところだ。
#まあ、ゲームの相手方としては、楽でいいんだけどさ。。。




もう一つは「不胎化」か「非不胎化」か気にしている記事が実に多いこと。
短期金融市場で生きている人ならよく分かっているだろうが、そんなこと
どうでもいい誤差の話である。




そもそも、今日15日の東京時間の介入については、17日に決済される。
つまりT+2で決済資金は引き渡せなければならない。


けどね。
決済資金はFB(正式には国庫短期証券といいます)を発行する必要があるのだが、
これ、発行するには(入札から発行まで)少なくとも3日は掛かるのだ。
ということは17日の時点では、財務省(少なくとも外為特会)は決済資金を
用意できていないのだ。


じゃ、どうするのか。
さすがに「FB発行するまでちょっと待っててね」なんて言えるわけない。
だからFB発行までの間、「日銀が肩代わりしている」のだ。




じゃ、その介入対応分っていつ発行されるのよ?
大体、国庫短期証券って、別に介入資金のためだけに発行されているわけじゃない。
他の勘定だって色々と変化するなか、「これが介入資金分」って分かるように
発行量が変化するかどうかすら、分からない時だってあるんだよ(汗)




正直、そんなのどうでもいい、出来上がりのベースマネーの推移を見りゃいいじゃん、という方がよっぽど筋がいい。
ま、その前に、日々兆円単位で揺れ動くベースマネーの変化を細かく追って取引する為替市場の人間はいないと思うけどね(苦笑)