ギリシャ問題はITバブルになるのか(謎)

うーん、本業に関わるポイントであるけど、なんか最近みてると、こっち方面では注目されていないようだし、リスクシナリオとして書いてみる。




最近気になっているのは「ギリシャ問題がユーロを通じて米国経済に与える影響」であったりする。
ギリシャ問題が深刻化し、「ユーロ経済が停滞する」とか「ユーロ安がエライ進む」と考えてみよう。


そうすると、米国経済も影響を受けざるをえないだろう。少なくとも外需は大きく減りそうだ。
というものユーロ圏の景気後退により、米国にとっての外需が減るからだ。
それ以上に問題なのは「米ドル高・ユーロ安」が進行し定着してしまうことだろう。




でもね、この展開って、2000年の日本に似ていませんか。
あのときはゼロ金利解除まで至ったものの、ITバブル崩壊で景気後退を余儀なくされ、翌年3月の量的緩和に追い込まれる展開となった。
今回の米国はどうだろうか。




米ドル高は米国の輸出を抑えることは確実である。それに米国経済は耐えられるだろうか。
何しろ今回の米国は個人のバランスシートはまだ脆弱なままだし、雇用の回復もこれからである。
ここで輸出産業が抑えられたら、米国経済は調整を余儀なくされるだろう。




そうでなくても、米国はまだインフレが実現されているような状況ではない。
にもかかわらず、ドル高は米国にとってはデフレ方向の要因だし、ユーロ圏の金融機関がぐらついている間は
短期金利を上げるわけには行くまい。
さらにいえばこの秋は中間選挙、そこで共和党が優勢になれば議会からバーナンキに掛かる圧力は更に強まろう。




こう考えてみれば、FRBが出口政策に向かうのは困難な道のような気がします。