フェイルについてのひとりごと

えー、ドラめもんさんの4/1分にあるフェイルのネタは基本その通り。
ついでなので、あえて投資家サイドから目線で補足しておくと、後は「うちがフェイルを認めてもらえるメリットって何よ?」ということでしょう。


日証協の「国債の即時グロス決済に関するガイドライン」に関するQ&A(リンク先はPDFです)によると、5ページから6ページにかけてこんな記述があります。

(2)フェイルされた受け方に生じる経済的メリット
フェイルされた国債の受け方は、当初予定されていた決済日から実際に債券を受領する日までの経過利子相当額を受け取れるとともに、フェイルにより滞留する手元資金の運用益を享受することができる。



・・・でもね。
フェイルを認めない立場から考えたら「当初予定されていた決済日から実際に債券を受領する日までの経過利子相当額」って、もともときちんと受け渡されてれば当然もらえるお金よね、ということで(実質的な)メリットじゃないし、「フェイルにより滞留する手元資金の運用益」って、この低金利ならいくらなのよ、ということですな。
カウンターパーティーリスクを背負い、転売出来ないというポジション上のリスクも背負い、スポンサーへ事情説明を行い、その他諸々の手間を掛ける対価がほぼゼロ金利ではやる気も出ないというもの。
#しかも相手方は極端に高くなったレポレートを事実上支払わなくても良い、となれば更にね。