2004年のエロゲ回顧

一応、そろそろ書いておこうかなぁ、とか思いまして。


2004年は何といっても「Fate stay/night」の年であった。
確かに傑作級であったのは事実。とはいえとにかく長いのが問題だとは思うけど。
とにかく10時間頑張れば無茶苦茶はまる作品。ひとによっては「少年まんがの面白さ」とかいうけど、俺にいわせれば「Fate」のプロットはもろに少女まんがのノリだと思う。それも80年代後半から90年代前半の「花ゆめ」系のノリ。
ある意味「王道」。その強さを再体験できた作品だと思っている。


Fate」の陰に隠れてしまったのが「SHUFFLE!」。
世間の評価はいまいちパッとしなかったようにも見えたけど、「Fate」と発売日がかぶった影響が大きい。もっともっと評価されて良い作品だ。
SHUFFLE!」は「それ散る」のいい部分だけをまとめて素直に作られた作品。そりゃ、シナリオ自体は「Fate」と比較すること自体おこがましいけど、Navelに求められているのは「キャラをいかに萌えられるように出来るか料理すること」なんだからあれでいい。「キャラを立てる」ことに特化した「キャラゲー」のお手本のような作品であった。


あと印象に残っているのは「お願いお星さま」と「ままらぶ」。
「お願いお星さま」はシナリオのバランスがうまく練られていた佳作。さすがにPULLTOPはいいライターが揃っている。「ままらぶ」はシナリオの勝利。アメリカンコメディをきっちり描けたのは丸戸さんの筆力があってこそ。見事の一言に尽きる。


その他、個人的には1周も出来なかったのだが、世間様的に影響が大きかったのが「CLANNAD」と「ひぐらしがなく頃に」。
#「CLANNAD」は一般作品だけど(汗)


CLANNAD」はあまりの難解さに途中であきらめてしまったんだけど、機会があったらもう一度やってみたい作品。
一般ゲームでもちゃんと商売になる(かも)ということを実証した作品としても興味深い。
ひぐらし」の方は忙しくてフォローできていないのだが、TYPE-MOONに続く同人ゲームのムーブメントを起こせるか注目される。これが成功するなら「同人ゲームで1回当てて、それから商業進出」という流れがはっきりしてくるかもしれない。そうなると業界自体の動向が大きく変わってくるかもね。


最後に2004年は「Fate」「CLANNAD」「ひぐらし」とノベル作品が注目を集めた年として記憶されると思われる。逆に軽いタッチとグラフィックで勝負するF&Cがあまり話題にのぼらない年となった。
この流れは今年前半までは続くんだろうけど、後半はそろそろ新しいムーブメントが始まるような気がする。
や、単なる勘に過ぎないんだけど。ただまぁ、意外にこの業界のはやりすたりも速いからねぇ。


つか、それ以前に俺もかなり忙しかった上、これだけメーカーが増えてくると取りこぼしも多いのは事実。今年は話題に取り残されないように祈ろう。