それだけでは何なので

最近の金融政策関連のネタにでもコメントしておきますか。
といっても私のtwitterをご覧になってる方にとっては
目新しいものはないですけどね。



  • 日銀決定会合なんか見る必要あるの?

今年になってから、決定会合後の総裁会見がリアルタイムで配信されるようになりましたが
まあ、俺に言わせれば「今は」国会中継並みにいらないものですね。
理由は半年前に書いた通り「金融政策は政策委員会から金融市場局へ大政奉還された」ような状況になってるからなんですけどね。


正直、消費税増税の話が続いているので、当分「真の」インフレ率ははっきりしない訳ですよ。
え、日銀は計算してるって?
そりゃまあ、日本でも有数の経済シンクタンクが計算してるんですから「合ってる」でしょうけど
個人的に言わせれば、もともとCPI自体が適当な指標なのに、そこから「消費税の影響を除く」なんてのをやろう、ってこと自体が
無茶苦茶難しいと思うんですけどね。。。
#実際、どうとでも解釈し得ると思うのよ。


あ、そうそう、ついでに予想しておくと、黒田日銀のインフレターゲットはこれからどんどんあいまいになってくると思います。
というのも上記のようにCPI自体が適当になってますし、消費税も上げないといかんし、黒田さん的にも(そして安倍さん的にも)
白黒付けたところで何も得るものは無いしね。



  • 注目すべきはECB

金融政策ヲタ的にはECBこそ注目すべきだと思うんですよね。
マイナス金利を導入するということは、先々B/Sを引き下げざるを得ないということであり、
それが実体経済のどう波及するのか、または波及しないのか。


そういう実験的な試みだと思うんだよね。
ま、個人的には「量的緩和自体に意味は無い」派なので、B/S縮めても問題ないと思うけどね。
いずれにせよ、マイナス金利量的緩和に関して金融理論的な取りまとめをすべき時期なんだと思う。



  • 利上げ? そんなことってあると思ってるの?

個人的にいまいち読めないのがFRBだったりする。
多分、ボードメンバーの多くは出口に向かいたがっていると思う。
ただ、ヨーロッパがデフレっぽくなっている状況で、米国自身もQ1は天候要因もあって結構落ち込んだ訳であり。
しかも秋には中間選挙がある、って考えるとき、Q2も予想を下回るようだと、出口先送り案が出てくるような気がします。