インフレターゲットはとかく難しい

さて、今度は消費税増税発表の直後に現状維持を打ち出した黒田日銀のネタですが。。。
正直言って、「学者さん」と実務家の情報格差はとてつもなくデカいなあ、と実感しました。
というのもいわゆる「リフレ派」な「学者さん」の多くは消費税増税発表の報道に触れた後、
「日銀は追加緩和すべき」というひとが多いように感じました。




けどね。




黒田さんはそれこそ4月の段階から、今回の緩和は「消費税増税を考慮に入れて」やっている、って
何度も何度も会見で話しているんですよね。
ということはですね、消費税増税を受けた追加緩和を求めるひとたちというのは、黒田さんの
インフレターゲットを信じていない(ないしは誤解している)、という風に取ることも出来るんですよ。




「学者さん」のように金融政策に興味を深く持っているひとたちですらこんなものです。
一般の方にインフレターゲットはどのように映っているか、非常に怖くなってきます。


個人的には「インフレターゲットは理論的には面白いけど、実際に使うには強制力を伴わなければならず、
なかなか持って難しい」と思っていますが、そのことを示す傍証として考えてよいように思えます。




・・・まあね、それ以前の問題として「そもそも論として現状の緩和規模ではインフレターゲット
満足させる規模に達していないから(消費税とは関係なく)さっさと緩和量を増やせや!」ということならば
まだ分かるんですがね。




とかいう私は「円安によるコストプッシュなしにインフレ目標達成は無いだろ」的な立場なので
さっさと介入するなり何なりしないとどうしようもないやろ、って立場ですけどね(笑)