短期国債の入札下限金利撤廃を考える

まあ、基本的には短期国債買い入れオペの札割れ対策でしょうね。
この辺りはみんな分かっていることなので、どうでもいいんですが。
でも、この件をもって「将来長期国債買い入れオペでも入札下限金利撤廃もあり得る」と考えるのは早計だと思います。




というのもですね、ドラめもんさんも書いてましたが(『○短国市場の反応が一番的確でしたな(短国買入下限金利撤廃関連)』の項目ですね)、日銀が短期国債を多少買ったところで、短期国債の需給はそんなに変わらないのですよ(汗)
#だって短期国債の市場って大きいんですもの。




ということはですねえ、「長期国債買い切りオペが札割れする一方、短期国債買い切りオペが活況」だった場合、長期国債買い切りオペの入札下限金利を下げるんじゃなくて、短期国債買い切りオペに振り替える可能性の方が高い、ということになります。




もちろん、当座預金の付利引き下げするなら、長期国債買い切りオペの入札下限金利の引き下げは十分ありだと思います。




ついつい、債券市場のひとは短期金融市場の大きさを忘れてしまいますが(株式市場や為替市場のひとはもっと忘れてますけどね)、短期金融市場の大きさを考えるとき、今回の決定はよく考えないと、ミスリードを起こしてしまうと思います。